スクラップアンドビルドを読み終えて。始まりは一緒だった・・・。

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先日、羽田圭介さんという人間性が面白いというお話しと彼の著書を購入したという記事を投稿しました。
本のボリュームは私自身にとっては多くなく一気に読んでしまいました。
よんだら感想を書くのが筋ってことでここに記したいと思います。

改めて購入に至った理由

アウトデラックスで羽田圭介さんが出演された放送を視聴した時の彼の合理的かつ真面目で一気にやり遂げる姿勢が私の興味を刺激しました。芥川賞をとったスクラップアンドビルドという作品はどういう作品なのか、テレビで観た限りではあるが、彼の人間性が作品にどのように反映されているのかが本に対する期待値をあげていました。
前回の記事でも、メディア、とりわけテレビ番組に出たことはいろいろな効果を期待できるということを書かせていただきました。他方、twitter 上でも期待値があがっているのは明白のなか作者にとってはプレッシャーにもなるのではないのかと老婆心ながらに思ったりもします。このような考え方であったがゆえに期待とともに少なからず自分自身の高ぶっている気持ちを落ち着かせる努力というのはある程度必要なのかなと思いつつ本の表紙と帯に目をやり、羽田圭介さんの世界に触れさせていただこうと思った次第です。

帯に記された要介護老人と無職の孫との行き詰まる攻防戦に思うこと

文字だけをそのまま受け取れば現代社会に対して、少子高齢化にともなった若い世代への著者ならではな未来図またはメッセージがを記されているのかと考えた。介護福祉が一向に伸びず満足な介護医療をあてがうことが出来ない設定で、無職の孫はどのように要介護老人と向き合わなければいけないのか。そうれはそうれは想像を絶するものではないかと自分のイメージを膨らましました。それと同時に作者の羽田圭介さんは超合理主義の人物ということが頭をよぎりました。もしかしたら要介護老人に対して合理的な観点で物語が進むのではないか、そのような展開であればとても痛快だなと思い1ページ目をめくりました。

願望を実現させることが本質

裏表紙に書かれている

「早う死にたか」引用:スクラップアンドビルド

これがこの本のキーワードだと私は思いました。そしてこの言葉は介護を体験した方であれば観点から推察することが出来る言葉なのではないでしょうか。今の生活や自身の状態から脱却する方法は死ぬことにあると思っていたり、慰めや元気づけてもらいたくて甘えたいだけの欲しがりだったり、口癖だったりなどなど様々な言葉のニュアンスがあると思います。そんな日本人特有の察する文化よろしく、主人公の一人である祖父が放つ「早う死にたか」という言葉にもう一人の主人公無職の孫は孫なりに察して「早う死にたか」とぼやく祖父と真摯に向き合います(向きあうさまは是非お読みください)。

真摯に向き合う中で、孫の母だったりその血縁関係だったり、介護福祉や病院の人たちが祖父と触れ合います。その人達はさまざまな立場や祖父に対しての心遣いを行います。
それは祖父にとって望まれるべきことなのかどうか、孫を含めていろいろな考えが錯綜していました。上述したように方や慰め、方や厳しくといった様にどれが祖父にとっての願望の本質なのかは分かりません。そして孫は孫なりに自分が祖父のために行動していると思っている。しかしその行動も果たして祖父にとっての願望の本質に迫っているのか。

願望を実現させる過程で変化する孫

これも裏表紙に書かれていてキーワードだなと思いました。それは

日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活真央再構築中の青年の心は、衰えゆく生活の隣で次第に変化して・・・・。

そう、少年は真摯に祖父の願望を叶えるべくして祖父と真摯に向き合い行動をしていくうちに変化を見せて行くのです。
祖父の衰えを支え、何を感じ、考え行動します。
そしてある出来事がひとつの解を無職の孫与えます。祖父の願望とはと・・・・。

スクラップアンドビルドを読み終えて

帯に記された要介護老人と無職の孫との行き詰まる攻防戦に思うことで書いた本作のイメージとは違うものでした。もちろん少子高齢化にともなう介護医療の問題というのは読んで取れる部分はありました。そういう意味では介護を手伝う方たちにも気づきを与えてくれるものであろうと思います。
しかしながら私は、無職の青年が祖父を通して成長していく過程にとても気付かされることが多かった。読み終えた後改めて本作品のタイトルの意味を考えました。

スクラップアンドビルド:老朽化したり陳腐化したりして物理的または機能的に古くなった設備を廃棄し、高能率の新鋭設備に置き換えること。
この意味を調べた時、モヤモヤが晴れたようなスッキリとした爽快感が私の心に訪れました。そしてテレビで観た羽田圭介さんらしい合理的な作品だけど、豪快で真面目な面白い作品だと思いました。

余談ですがこの青年アウトデラックスを視聴した後だからこそ感じられることなのですが、作者の羽田圭介さんそのもの何じゃないかなと思いました。筋トレの描写なんてアウトデラックスでみたまんまに感じたし、番組中映画の話をしていた時とリンクする部分がたくさんありました。あの出演もこの作品のヒントを散りばめるための作戦だったのかもしれないと思った時、つくづくいい意味で合理的な人だなと思いました。
他の作品も読んでみようと思いました。

スクラップ・アンド・ビルド

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